人は英語教材を選ぶときに、ページ数が多かったり、
学べる内容が多岐にわたるものを、ついつい選びがちになります。
学習意欲あふれるゆえの選択なのだと思いますが、
教材を選ぶときには、こういったオールマイティーなタイプよりも、
できるだけページ数が少なかったり、学ぶ単元が絞られている、
シンプルな教材を選ぶことをおすすめします。

というのも、単語にイディオム、文法、英文読解、さらにはリスニング対策までをも
完全に網羅した教材だと、あれもこれもと学ぶ内容に目移りしてしまいます。
そしてつい得意分野に偏って学習する傾向が強まり、苦手分野には集中できなくなりがちです。
しかしシンプルな教材だと、自分が何を集中的に、何に焦点を当てて学べばいいのかが
はっきりと明白になり、その分野にのみ集中して、効率のよい学習ができるからです。

教材を選ぶときには誰しも、無意識のうちに直感で、
自分に足りない分野を補ってくれる教材を選んでいるものです。
ですからできるだけページの薄い、シンプルな教材を準備しましょう。
そしてそれを丸一冊完璧にこなせるようになってから、
また新しい教材へと移行する進め方が理想的です。
そうすることで、あなたの苦手分野はゆっくりですが着実に、
ひとつずつなくなっていくことでしょう。

繰り返しますが、その1冊を完璧に終えるまでは、ほかの教材には手を出しません。
同じ教材ばかりを使い続けていると、つい飽きてしまったり、
ほかの教材がよく見えたり、今使っている教材の悪い評価やレビューを見てしまったりで、
学習意欲が下がってしまうときもあります。

しかし、その教材を選んだ時には、確実にそれがあなたの苦手分野だったのです。
人によって苦手分野はさまざまなので、人の評価に左右されずに、
あくまでも自分軸に、自分の直感を信じて、そして自分の選んだ教材を信じて、
完璧になるまで使いこなしましょう。
そうやって教材を信じて使い続けていれば、ある日突然、
自分が理想とする英語回路ができていることに気がつくものです。