こんにちは、Mikoと申します。

子どもの頃から海外に興味があり、父親もまた、「いつかニューヨーク(New York)に行ってみたい」とよく言っていたので、海外生活にとても憧れていました。

この記事では、1996年にワーキングホリデー(Working Holiday)でオーストラリア(Australia)に滞在していた私の体験談をご紹介します。

少し古い情報も入っていますが、今でも役立つ情報があると思いますので、ワーキングホリデーの参考にしてもらえればと思います。

ワーキングホリデーってなに?

ワーキングホリデーは、「旅する、学ぶ、働く」を自分のプランで自由に1年間滞在できる制度です。

この制度は、1980年にオーストラリア間と始まり、以降、現在は、26ヵ国との間で制度が導入されています。(令和2年4月1日現在)

ワーキング・ホリデー制度とは,二国・地域間の取決め等に基づき,各々が,相手国・地域の青少年に対し,休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。各々の国・地域が,その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年に対して提供し,二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします。

ワーキングホリデーは、ワーキング(就労)+ホリデー(休暇)からなる造語で、通称ワーホリと呼ばれています。

ワーホリ協定国によって、申請方法、就労・就学可能な期間などが異なりますので、外務省、大使館などから最新の情報を確認するようにしましょう。

オーストラリアでは、すべての外国人渡航者がビザを持って入国する必要があります。オーストラリアへの渡航者に利用可能な様々なビザがあります。申請するビザの種類は、滞在日数、パスポート、および渡航目的によって異なります。
日本のパスポート保持者は、Electronic Travel Authority(電子渡航許可=ETA)をオンラインで申請できます。 ETAは、休暇や短期商用目的で、オーストラリアを訪れる方が対象になります。

旅行や留学と何が違うの?

留学

旅行とワーホリとの大きな違いは滞在期間です。観光ビザ免除措置を実施している国への滞在期間は最大で3ヶ月。ワーキングホリデービザは1年です。

留学とオーストラリアのワーホリを比較した場合、語学学校に通える期間は、4ヶ月です。留学は短期から長期まで自由に選択できます。

ワーホリは、互いの国の理解を深めることが第一目的となるので、その点が旅行や留学とは異なります。

ワーキングホリデーの始め方

ポイント

ワーキングホリデーに行きたい!と思ったら、まず、目標と行き先を決めるため、情報収集します。いろいろな情報が得られてくると目標や行き先が、変わることも予想されます。

準備期間に余裕を持つことをおすすめします。以下に準備期間、要点をまとめました。

(カ月前)
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
情報収集
滞在費用の準備
パスポート申請
ビザ取得申請
航空券の手配
歯の治療
海外旅行保険加入
外貨の準備
滞在初日の宿泊先予約
国外運転免許証など
英文の履歴書

それでは、詳しくみていきます。

出発6ヶ月~1年前

情報収集

情報収集

インターネットを活用し、常にチェックしましょう。この時点から、お金を節約することを心掛けると良いと思います。

滞在費用の準備

既定の滞在資金は、しっかり準備しましょう。仕事ができるからいいや、と思っていても、なかなか思い通りにはいかないのが現実です。

出発6ヶ月前

パスポート

パスポート申請、語学学校、ホームステイ先決定

パスポート申請費用は、5年有効のパスポートは13,000円、10年有効パスポートは18,000円です。(令和2年6月現在)

語学学校とホームステイ先は、現地見学してから、決めてもいいでしょう。エージェントを通さないので費用も抑えられます。

出発3ヶ月前

ビザ

ビザ取得、航空券手配、海外旅行保険加入

ビザ申請にかかる費用は2,000円程度から4万円程度です。(申請費、健康診断費など国によって異なる)

海外旅行保険は航空券購入時に申し込みしましょう。

出発2ヶ月前

歯の治療

歯の治療他

保険証を持っている間に歯の治療や健康診断など終えましょう。

出発1ヶ月前

外貨への両替

外貨の準備、滞在初日の宿泊先予約、国外運転免許証など証明書、英文の履歴書

滞在初日の宿泊が祝日や連休と重なる場合は、日本から予約をしていく方が確実です。
国外運転免許証は、日本の運転免許証を元に発行されます。費用は自治体によりますが3,000円以内で手続きができます。

旅!仕事!旅!のワーホリ体験談

オーストラリア

ワーホリを決断したきっかけ

私の場合は、英会話スクールが一緒だった友人が、ワーホリでメルボルン(Melbourne、ビクトリア州(Victoria)の州都)に住んでいたので、遊びに行ったことがきっかけでした。

オーストラリアの大自然もメルボルンも、とても気に入った私は「また来たい!」と思い、帰りのフライトでは「帰ったらお金を貯めてワーホリする!」と決意していました。

私を強く決断させたことは、もうひとつありました。その友人の英語力がすごくレベルアップしていたことでした。

私と同じくらいの英語力だった友人は、元気で明るくて外人と臆することなく会話をしていてとても羨ましく思いました。

仕事とバイトでまとまった資金ができたので、仕事を退職し、2度目のメルボルンへ向かいました。

6ヶ月間滞在したメルボルン

海外生活

初めにメルボルンで語学学校とホームステイを1ヶ月経験したあとは、フラット(flat, 共同住宅)を友人とシェアしたので、バイトをしながら、夜は毎日、英語の勉強、という生活を送っていました。

語学学校では、多国籍な大勢の友達ができ、それだけでも、刺激的なことでした。

BBQをしたり街で遊ぶときは大勢で出掛けていましたが、生活の情報交換は、日本人同士でした。今思えば、英語がやはり大きな壁だったと思います。

この頃、私より早くに入国していた友人たちが、ラウンド(round,一周の旅)に出始めたり、違う都市で仕事をするために生活を変え始めました。

海に潜るために来ていた友人。スキーリゾートで働く為に来ていた友人。みんな行動力のある人達ばかり。

自分もこの先のことを考えないと!1年なんてあっという間かも?!と思い、私は、生活を変えるために、「オーストラリアをラウンドしてパース(Perth,西オーストラリア州(Western Australia)の州都)に住もう!」と動き出しました。

オーストラリアの大自然を満喫した2ヶ月のラウンド

パースで数か月滞在。と考えていたのでオーストラリアをゆっくり周りたいと思っていた私は、大陸を1周することは、あきらめることにしました。

そして、アデレード(Adelaide,南オーストラリア州(South Australia)の州都)からダーウィン(Darwin,ノーザンテリトリー準州(Northern Territory)の州都)まで北上し、西オーストラリアをゆっくり南下することに決めました。

メルボルンから夜行バスでアデレードへ。

アイルトン・セナ(Ayrton Senna,F1ドライバー)の手形をカメラに収め、ノーザンテリトリー(Northern Territory,北部準州)に位置するウルル・カタ・ジュタ 国立公園(Uluru-Kata Tjuta National Park)へ向かいました。

Kings Canyon

このキングスキャニオン(Kings Canyon)は、アリススプリングス(Alice Springs)から南西
約323キロの所にあります。ここでの撮影は怖くて行けませんでした。

Ayers Rock

エアーズロック(Ayers Rock)の登頂から望んだ360度広がる赤土とブッシュ(Bush,低木地帯)の雄大な景色には、圧倒されました。

ダーウィンでは、カカドゥ国立公園(Kakadu National Park)キャンプツアーに参加。日本人は私だけ。コミュニケーションがうまく取れず、寂しいキャンプとなってしまいました。

私を大きく変えたバックパッカー(Backpacker)たち

実は、私は、メルボルンに滞在中いろいろなことがあり、すっかり傷心してしまっていて、ラウンドに出たものの、なかなか楽しめてはいませんでした。

ラウンドに出れば、つまらないことから吹っ切れるかと思ってましたが、寂しくてさらに落ち込む一方。

それでも、毎日というくらい、元気なバックパッカーたちとの出会いがあったおかげで、ワーホリに希望を抱いていた頃の元気な自分に戻ることができました。

キャサリン渓谷(Katherine Gorge)でのカヌー体験は、男女6人で参加。全員の血液型が同じということでなのか意気投合し、ダーウィンで別れるまで、共に行動してました。

すっかり元気になった私は、「地球の歩き方」と現地のガイドブックで気になる観光スポットに立ち寄り、さまざまな体験をしました。

Monkey Mia

モンキー・マイヤ(Monkey Mia)でイルカと触れ合ったあとペリカンに興奮!

パースの北1105kmにあるケープ レンジ国立公園(Cape Range National Park)は、その日に知り合った女子4人で、急遽、レンタカーを借りてパーク内を巡り、シュノーケリングで海をひたすら潜りました。

見たこともない野生の動物(ヤギのような牛のような)に出会い、固まってしまいましたが、これが本物のナショナルパークだ!と実感しました。

順調なラウンドでしたが、お金がどんどん減ってしまったので「もう、これ以上持ち金を減らせない!」とカーナボン バックパッカーズ(Carnavon Backpackers)で、ファームのアルバイトを紹介してもらいました。

Carnavon Backpackers

2週間滞在したカーナボン バックパッカーズ

灼熱の太陽の下でのオニオンピッキング(Onion Picking)。お昼休みは2時間ありましたが、このときの暑さはかなりきつかったです。今では想像できないくらい、真っ黒に日焼けしてましたね。

このファームでは、休憩の時にフローズンマンゴー(frozen mango)を毎回、ひとつもらい、すごくおいしくて、いい思いもしました(笑)。

他にもバナナファーム(banana farm)で働いたり、日本で見たことのないくらい大きなトラクターを運転させられたり(笑)。「でっかいトラクターを運転したよ!」と周りに自慢してました(笑)

カーナボンは、当時の地球の歩き方では、ページ半分しか情報がありませんでしたが、私のワーホリ体験の中では、いちばん濃い思い出ができた街となりました。

この先は、また一人旅を再開し、カルバリー国立公園(Kalbarri National Park)でデンマーク人
(Danish)の2人組とアブセイリング (abseiling)にチャレンジ!垂直に崖を下っていくのですが、意外と怖くなく楽しむことができました。

最終の目的地、世界で最も美しい街 パース!

メルボルンを発ってから2ヶ月。ついにパースに到着!ラウンドで知り合った仲間たちと
の再会!仲間とキングスパーク(Kings Park)から眺めたパースの夜景は、最高に綺麗でした。

一度は、海の近くに住みたい!という憧れを持っていたので、スカボロービーチ(Scarborough Beach)に近いエリアにオージー(Aussie)と3人でシェアを開始。

メルボルンでのフラット探しは、苦労しましたが、パースでは、スムーズにルームシェアに移ることができました。

帰国するまで、この街からショートトリップに出掛けたり、ルームメイトとBBQをしたり、ゆったりとした時間を過ごしました。

The Pinnacles Desert

ナンバン国立公園(Nambung National Park)のピナクルズ(The Pinnacles Desert)

私のワーホリの目的は、「英語力を伸ばしたい」「海外生活をしたい」という、大雑把なものでしたが、最後のパースで目的をすべて、達成することができました。

日本に居ても、ぱっとしないからとりあえず、ワーホリにでも。。というような気持ちではなく、何かしら目標を持ってはじめたほうが悔いの残らないワーホリになると思います。

この1年間を振り返って、渡航前に英語を勉強していたことは、やはり役に立ちました。相手の言うことが聞き取れなくても、自分の言いたいことは伝えられる!

これは、ものすごく強みになります。Yes or Noが言えないと自分の身を守れません。出来るだけ英語を身につけて行くことをおすすめします。

そして、エアーズロックに行くなら、ハエよけネットは必需品です。口のまわりにハエが寄ってきて本当にうんざりするので、日本から持っていくと良いと思います。

エアーズロックは、2019年10月26日以降登山が禁止になりましたが、あの雄大な景色と1枚岩のエアーズロックは、見るだけでも充分感動できます。

最後に、1年間、ワーホリに行って良かったと思います。見守ってくれた両親に感謝します!

ワーキングホリデー経験の活かし方

ワーホリから帰国した後、皆、どうしてるのか?とても、気になるところですよね。近況報告がてら「何してるの?」「これから何する?」そういった会話をよくしていました。

帰国後は、少しは英語ができるようになったのだから、就職先の選択肢を広げたいと思い、まずは、TOEICと英検を受け、目に見える資格を残しました。 

そして、英語で書類を作成する仕事に就くことができ、海外出張があると「ひとりで行けるだろ?」と上司から軽く言われ(笑)、マレーシア(Malaysia)に1ヶ月行ったこともありました。

英語が話せると海外での大きな不安はまず、無くなります。本来の目的の仕事に集中できたり、旅行を満喫できます。

英語が少しでも、出来るといろいろなチャンスに恵まれ、満足感や達成感を得ることができます。ワーホリに行ってよかったなと、何年経っても思います。

でも、今、いちばん思うことは、ワーホリで得た経験がその後の生き方に大きく影響を与える。ということです。

ワーホリから就労ビザを取得しレベルアップ。パートナービザ等を取得し永住する。または、他国へワーホリに行き新たな目標に向かう。など可能性は広がります。

ワーホリの1年間は自分の思うように生活ができ、すべて自己判断、自己責任。その結果、自立した生き方ができるようになるので、どういう状況でも力強く生きていけるでしょう。

英語力だけでなく、生き方にも大きな影響を与えるワーキングホリデー。チャンスがあったら経験してみてはどうでしょうか?