なんだか最近、新幹線や飛行機で英語を使うことが多いです。日本語がわからない外国人観光客をちょっとお手伝いするだけで、大したことではないのですが、痛感するのは日本のバイリンガル対応の未熟さ…。だって日本を代表する新幹線のぞみやJALですら、車掌さんが英語できなかったり、英語のアナウンスがなかったりするんです。JALの客室乗務員さんはさすがにそれなりに英語はできるようでしたが、それでも遅延のアナウンスは日本語のみ。
隣に座っていた台湾人の女の子が、「もしかしてフライトがキャンセルになるの??」と焦った調子で話しかけてきたので、手短かに遅延の内容を説明してみましたが、それでも不安ですよね。台湾人ということで外見も日本人とそれほど変わらないため、CAさんもあまり気に留めなかったのかもしれません。
私も最初は、アナウンスがある度に簡単に訳して教えてあげる気でいたのですが、「安全確認にあと15分程度かかるようです」とか、「一旦駐機場に戻ります」とかでどんどん遅延時間が伸びてしまって最終的にはCAさんを呼び、「彼女は日本語がわからないようなのでサポートしてあげてください」と言ってしまいました。
一体なんで私が遅延のことを伝えなきゃならないの!とちょっとイライラしちゃいました^^; 自分も乗客だし、遅延にはなんの責任もないのですが、それでも相手が落胆する情報を伝えなきゃいけないのって心苦しいものです。職員でもないのにこんな心苦しさを味わうなんてゴメンです。
その後、アナウンスがあるたびに彼女の席にCAさんがやってきて英語で伝えていましたが、もしかしたら彼女以外にも日本語のアナウンスがわからなくて困っていた人もいたのではないでしょうか。
「おもてなし」なんて盛り上がってる割にバイリンガル対応はあまり進んでいないと実感しましたし、結局は、「たまたま」英語ができる国民のボランティア精神に頼りきりなんじゃないの??と疑問に感じたできごとでした。
もちろん、せっかく日本を訪れてくれて、困っていれば助けてあげたいし、少しでも日本にいい印象をもって帰国して欲しいけど、私にとっては完全な無償労働です(苦笑)
中学生や高校生なら、「外国人との心の交流」という対価もあるかもしれませんが、いい年してそんなセンチメンタルなこと言うのもなんだか…という感じ。
これから東京五輪に向け、もっと多言語対応が進んでいくのかもしれませんが、2014年12月の時点では、残念ながら英語すらままならないのが日本の観光の実情のようです。